小渋川から赤石岳 縦走

山行日2013年8月11-13日
山域、ルート南アルプス 小渋川から悪沢岳~赤石岳
山行形態縦走
メンバー岡島x2

小渋川から赤石岳 縦走 山行記録

学生の時に訪れて以来、30年ぶりの赤石岳であった。今まではどちらかと言えば、穂高や剱、後立の北アルプスに思いが先立っていたのだが、そろそろ懐古趣味の訪れかもしれない。どっしりとした南アルプスの大きな山並みを無性に見たくなった。

だが、以前の様にテントを担ぎ上げて喘ぎながらの縦走登山ではなく、小屋泊まりで安楽な山行を選んだ。とは言え、南アルプス。7、8時間の行動は覚悟しておかねばならない。

8月11日(日)
小渋川 ゲート 7:00 - 広河原小屋10:00~10:30-大聖寺平15:30-荒川小屋16:00

小渋川は水量も少なく、渡渉は特に問題ない。広い河原で日陰が無く、日射と照り返しが厳しい。小屋から大聖寺平まではひたすら登る。下山してきた2パーティーしか出会わなかった本当に静かなコース。

8月12日(月)
荒川小屋 5:30-悪沢岳 8:30~9:00 荒川小屋 11:30~12:00 赤石岳頂上小屋 15:00

南アルプスの人気コースなのでルートについては言うまでもない。

悪沢岳からは北方は、仙丈、甲斐駒まで遠望できる。北岳は間ノ岳の陰で残念ながら見えない。南下する方は、赤石岳が巨大すぎて聖岳は見えない。

荒川岳の南斜面は、南アルプスでも有数の花畑が広がっている。防護柵が少々無粋であるが、高山植物保護のために役所も力を入れていることが伺える。30年前の記憶には花畑の美しい思い出はない。黙々と足元を見ながらひたすら歩いていたのだろう。遥か行方に、まだどれ程歩かねばならぬのかと自問しながら。

赤石岳頂上での話は、富士山と雷雲と、ペルセウス流星群のことである。小屋の外でくつろいでいると、頂上小屋の主人が「今日は夕焼けが美しいよ。6時50分頃が日没だよ。」と観天望気を勧めてくれた。夕日は中央アルプスの後方に沈んで行く。一方、反対の富士山の方は巨大な積乱雲。いわゆるカナトコ雲。雲の中で時折雷が光るのが美しい。この日は高知県四万十市で午後1時42分、国内観測史上最高の41.0℃を記録した。

未明の午前2時から3時には、ペルセウス流星群が最盛となる。真夜中の2時頃に小屋の主人が「星が出ていますよ。」と声をかけてくれたのは覚えているが、もう少し寝ていようと眠さに勝てず、気付いたら4時。私は見られなかった。しかし2時に早起きした有徳者たちは無数の流れ星に願いを込めることが出来たとの事である。相方によると、寝袋に包まって寒さに耐えながらの星の観察であった。

8月13日(火)
赤石岳 5:30-大聖寺平 7:00-広河原小屋10:00~10:30-小渋川 ゲート 13:00

下山の時はいつも思う。「また来る日があるのだろうか?」と。そして次は、聖岳か光岳に行きたいと思う。

小渋川から赤石岳 縦走 山行写真