氷ノ山山スキー

  • 2013年3月2日
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氷ノ山山スキー 山行記録

気象庁発表の予想地上天気図及び500hPa高層天気図をチェックすると、本日は冬型気圧配置で且つ強風が予想され、翌日は高層天気図を見ても等高線の幅が広まり風も弱くなりそうだった。
日曜日の方が確実にコンディションは良さそうだが、明日日曜日は休日出勤で休めない。

たまには冬山の厳しさを体験しておくか・・・と一念発起し、悪天候を承知で決行することに。

今回のルート↓
氷ノ山国際スキー場駐車場→ゲレンデトップ→流れ尾→氷ノ山山頂→ネジレ谷滑降→ゲレンデ

早朝に自宅を出発し、氷ノ山国際スキー場駐車場に到着。
3月に入り、徐々に日出が早くなって薄っすら明るみ始める中準備を整えて06時過ぎにシール登高開始。

予報通り風も強く雪が降りしきる中ゲレンデを快調にハイクアップ。
IMGP1091

程無くゲレンデトップに到着。

冬季バリエーションルートの流れ尾に取り付く。
昨夜より冬型気圧配置となり、エビのしっぽが見られ、樹氷も綺麗だ。
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数日前と思われるスキーのトレースがあり、辿っていくが、昨日の春一番を伴う雨で積雪がレインクラストしており、その上に薄っすら新雪が積もってシール登高がし辛い。
IMGP1094

直登が厳しい斜度になるとジグザグに登高するが、新雪の下のレインクラストした積雪にエッジがかかり辛く、板が滑って消耗する。
いよいよスキーでは厳しい斜度となった所でアイゼンを装着してツボ足で登高すると、膝ラッセルで遅々として進まない・・・
こういうコンディションの時こそクトーが必要だが、クトーが必要なアイスバーンならアイゼンの方がより安全だろうと判断して持参していない。今回のような積雪コンディションは想定外だった・・・

ツボ足だと山頂も難しそうなので再度スキーに履き替え、ジグを切ってレインクラストの積雪に悪戦苦闘しながらハイクアップしていくと、前方に巨大な雪庇が張り出していた。

地形を見極め、雪庇を乗り越えられそうな箇所を検討していると、スノーシューの登山者に追いつかれた。その登山者の方は昨年流れ尾を登高した経験があるということなので、しばらく一緒に行動することに。
しかし、今日の積雪コンディションではスキーよりも小回りが効いて直登も得意なスノーシューの方に分があり、あっさり引き離される・・・
アイゼンに履き替えたり、スキーに履き替えたりして余分な時間を取られ、しかもしっくりこない登高が続き、更に消耗する。

久方ぶりのツボ足ラッセルで体力を大幅に消耗しつつも何とか流れ尾から山頂稜線に抜け出す。
およそ20m/sの強風と降雪による吹雪でホワイトアウト。視界は7mほどか。
この時の為とも言っていい、ホワイトアウトに備えて昨年GPSを装備に加えていたので、GPSを頼りに山頂避難小屋を目指す。
山頂稜線に出る少し手前の勾配が緩くなった所でシール登高に切り替えていたが、強風に煽られて転倒。山ではかつて体験したことのない強風だ。地上なら台風直撃並みの強風か。

気温はマイナス12℃、強風により体感温度はマイナス20℃を下回っているか・・・厳冬期の上高地で経験して以来の極寒。
バラクラバを被っておらず、顔面凍傷になるかと思った。

GPS頼りで山頂避難小屋到着。
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ホワイトアウトだと読図にも限界があるのでGPSが役に立った。
地形図による読図の緊張感は味わえなくなるが、GPSで即座に現在地を割り出せる安心感は絶大だった。

山頂避難小屋で一休みと思ったら・・・入口のドアが凍り付いているのかビクともしない!
ドアノブの積雪に手の形が付いていたので、おそらく先行のスノーシュー登山者だろう。避難小屋に入れず、20m/sの強風とホワイトアウトの為、早々に下山してしまったのだろう。東尾根から下山すると言ってたな・・・

避難小屋に入れないので、ゆっくりすることもできず、早速シールを剥がして滑降準備を整える。

ホワイトアウトで、なだらかな山頂の氷ノ山はGPSがないと下山が難しい。GPS様様だ。
ピンポイントでネジレ谷にドロップ!
稜線付近はウィンドクラストでアイスバーンだったが、100mほど高度を下げると昨夜からの積雪で底付パウダーとなった。
バーンのコンディションとしてはイマイチ・・・

一部岩壁に氷瀑が見られた。

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それでも高度を下げるに従ってパウダーを堪能できるようになる。
ネジレ谷の核心部の"ノド"も無事通過。
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パウダーを堪能しながら高度を下げていく。
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Co950mの辺りの傾斜がキツくなった所で先の様子がよく見えないので停止すると、直ぐ先で沢割れしていた。
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何も考えずに突っ込んでたら沢にドボンだ。
ここで板にシールを張り付け、地形図とGPSで読図をしつつゲレンデ方向へトラバースを開始。
登高時と同じく、レインクラストの積雪に悪戦苦闘しながらのトラバースは緊張した。

何度かレインクラストの積雪で板が滑って滑落しそうになりながらも無事長いトラバースを終えてゲレンデトップに帰着。
3人パーティの登山者が休憩中だった。

ゲレンデに戻ると何故かリフトが動いていない。帰宅後ネットで確認すると昨日の春一番でリフトが故障して今シーズンの営業は終了した模様。

リフトが動いていない為か、ゲレンデを馴らしておらず、意外にパウダーを楽しんでゲレンデを滑降して下山。

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久しぶりに厳しい冬山を体験できた山行だった。

最近トレイルミックスが山雑誌などに紹介されていたので、今回初めてナルゲンボトルに柿ピーを詰めて使ってみた。直ぐに食べられて中々いい感じだ。柿ピーだけだと喉が渇くので他の物も混ぜてみよう。

先日フルマラソンを初めて1年2ヶ月ほどでサブフォーを達成し、心肺機能が高まっているのは実感できた。
しかし、やはり登山とマラソンでは使う筋肉が違うようで、登りがキツかった。久々にトレランもしようかと思う。

マラソンのトレーニングにハイキングやトレッキングはいいようだが、マラソンは登山のトレーニングにはならないかな。心肺機能が高まるのは間違いないが。