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南アルプス 夏合宿の思い出  

 1997(平成9年) 8月10日〜16日  青谷 晋行

 前半は聖岳周辺で写真山行、後半は沢登りと盛りだくさんの夏山でした。
 
 8月10日(日) 
 青谷・須川の2名が後発組として神戸をあとにする。便ケ島  2200
 
 8月11日(月) 0600 西沢渡から長い西沢尾根を上がると聖平 11:10 到着。テントを張り、聖平周辺でカメラを手に撮影開始。曇ってはいるが、まあまあ、花の写真はとれた。特に、トリカブトの花は美しかった。(美しくとったつもり)。初日は夕方まで、ゆっくり撮影に没頭した。須川君もよくつき合ってくれた。

 12日(火)0400出発。聖岳手前で御来光。午前中はよく晴れていて聖岳の上からの展望は申し分ない。三脚を立て、四周の山々をとる。0700 聖岳をあとに、本日の目的地である百間洞へと稜線を歩く。兎岳から丸山の間が長く感じられた。1300、百間洞着。周辺にて写真をとる。須川選手は空身で赤石岳をピストンする。午後より雲行きが怪しくなり、下り坂に向かうことも予想されたので、夕方より、小兎岳と中盛丸山のコルへキャンプ地を移すことにする。夜は雨となる。水場は赤石沢側から稜線よりすこし下ったところでとれるので助かった。

 さあ、私の大好物でもあるカレーを作るも、私のミスで、米は半煮え、カレーはやたら辛いだけでショック。新人の須川選手にせっかくのうまいカレーをとも思ったのだが、疲れている上にまずいカレーですぐ寝てしまった。私は彼がすやすや寝ている横で一人、世界一まずいカレーをむしゃむしゃほうばっていた。きっと、うまいカレーを食べている夢でも見ているんだろうな。そんなことよりも明日は晴れてほしいな、と思いながらシュラフに入るのであった。

 13日 案の定、朝から雨だ。0600に出発。0930 聖平と西沢尾根との分岐につく。ちょうど、西沢から聖沢へ入っていた山本パーティと合流する。皆、嬉しそうだった。一緒に西沢尾根を下降する。1230、便が島に戻る。山本パーティは帰っていった。気分を変えて明日は沢登りだ。ゆっくりと用意をしながら半日、休養する。

 14日(木) 0650出発。私ほか3名は奥ツバメ沢へ入る。0830、ツバメ沢分岐にて、ツバメ沢へ入る三瓶パーティとわかれてしばらくゴーロをすすむ。小滝を直登したり、右から左からと実に楽しい。二股付近のゴーロの左岸にツェルトを張る。小雨降る中たき火をするが、すこし寒かった。平木、芝・須川・青谷4人の歌声は谷中に響き渡っていた。

 15日(金)翌朝0600、テント場をあとに、再び稜線向け、雨の中、左俣をゴルジュの中、いくつもの小滝を越えていく。最後はガレで水が消え、左側より落石に気を遣いながら乗り越す。一変してお花畑となり、森林の中のけもの道を行くと、亀甲状の稜線へ躍り出た。みんな万歳!聖平で今度は縦走組の松本パーティと合流する。さすが松本選手だ。雨の中、半パン姿で元気一杯だ。同行した小川君もさぞ松本選手にしごかれたのだろうか。疲れているのだろう中にも彼の笑顔はとても良い顔をしていた。1230、松本パーティを見送り、西沢尾根を下る。1500、西沢渡へつく。まだ雨が降っていた。三瓶パーティと明日の行動について話し合う。

 16日(土) 0530、天候と増水がしばらく減らないことを理由にこれにて下山とする。今回は後半、台風の影響が出ると予想していたが、帰るころになってようやく、回復してきたりで、天気の読みが足りなくて、残念だった(あと一本、沢登りの予定だった)。久しぶりにたくさんのメンバーがうまくパーティも組め、充実した合宿だったように思う。とても楽しい山行だった。



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