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月山姥ケ岳から石跳(いしばね)川を滑る  

08.05.04(日) 快晴         金田  晏

午前9時半、G.Wの姥沢駐車場は予想通りやはり満車だった。皐月晴れの空から燦々と降り注ぐ紫外線を浴びながら月山リフト乗り場へゆっくり登るもじっとり汗ばんでくる。片道券540円で標高1500mの山頂駅へ10時着。目の前に姥ケ岳の大斜面が広がり、中腹のTバーリフトにスキーヤーの行列が出来ている。板をザックに一本背負いに背負って姥の山頂(1669.7m)へ、10時50分着。

月山は中腹から山頂にかけてすっかり雪も消え黒々とした斜面だ。山形市内から見える月山はべっとり雪を纏って真っ白に見えるが、視角によっては同じ山でもこうも違うのかとがっかりする。それにしても今年の月山の雪解けは予想以上に早いようだ。滑降ルートとして予定していた姥ケ岳山頂から石跳川源流の湯殿山とのコル(装束場)へ滑り下る斜面もすっかり雪が解けて一面笹の斜面と化している。

仕方なく山頂から金姥のコルまで回り込んで仙人沢の源頭部の斜面に出る。装束場のコルまで雪の斜面はつながっているようだ。余り下り過ぎないように姥ケ岳の北面の中腹を斜滑降気味に滑り下る。途中時間に余裕があるのででザックをデポして姥の北面の急斜面を笹薮になるところまで登り返し大回りや小回りの練習をしながら滑る。昼食休憩後装束場のコルまで下る。

コルには小屋があるが未だ屋根まで雪に覆われている。コルに立つと眼下に昨秋ここから月光坂を下って参詣した湯殿山神社の赤い大鳥居が見えた。向かい側の尾根からは凄まじい底雪崩の爪跡があり、押し出された泥だらけのブロックは仙人沢の砂防ダムを乗り越えて湯殿山神社の奥の院まで達しているように見えた。装束場のコルから姥ケ岳の北西面を見ると山頂一帯を笹のグリーンベルトが鉢巻のようにぐるりと取り巻いてこの時期にしては雪解けの早いのに驚く。

13時10分、コルから石跳川へ滑降開始。湯殿山側の右岸からスノーブリッジを滑り渡って左岸台地のブナ林の中へ滑り込む。木々の間を縫って快適に高度を下げてゆくと早くも新芽を出したブナの木々があちこちに見られ緑のカーテンになって5月の強い太陽光を遮ってくれとても心地よい。途中、月山の伏流水が湧き出しているところがあり口に含むと、とてもまろやかで美味い。14時50分ネイチャーセンター下山し今シーズンの滑りを終了する。

今シーズンは11月25日に始まって延べ30日間山スキーを楽しむ事が出来ました。単独行や山スキーツアーで出会った人などと山野を自由に滑ることに夢中になれたことに感謝したいと思います。来シーズンへ備えて健康と体力の維持を計りながら日々を大切に山即生活の気概を持って過ごしたいと思います。



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