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大峰 神童子沢ノウナシ谷   2004年8月15日-16日  橘(単独)
 
 8/15 大川口(12:30)−ノウナシ谷出合(15:00)−泊地(15:40)
  8/16 泊地(6:30)−ノウナシ滝(8:30)−馬頭滝(10:40)−地蔵滝(11:10)
    −脇の宿谷左股−稜線(12:00)−大普賢岳(13:30)−国見岳(14:30)
    −行者還岳(15:50)−小坪谷出合(16:50)−大川口(17:20)

 やっと二日の夏休みが取れたので神童子沢に行く。8/15朝9時伊丹発。
近畿道を乗り継ぎ、大川口にやってきたのは12時だった。お盆の時期とあってキャンパーが異様に多い。

 さて、弁当を食い、装備を詰めて出発。地図では沢の入り口まで2時間とあったが1時間ほどで着いてしまった。釜滝までは以前に行っていたので思い出しながら歩く。ば釜滝までは踏み跡も明瞭でほとんど迷う箇所もない。ノウナシ沢出合着は15時。小高い所に幕営適地があり、ゴミも散乱している。ツエルトを張りかけたがなんとなく雰囲気も悪いのでもう少し上流へ詰めることにする。
 
 小1時間ほど歩き、快適そうな砂地があったので今夜のねぐらとする。久しぶりの大峰の沢でしかも、単独ということで野生を取り戻すのに苦労する。アブも非常に多い。蛭はいないようだ。鹿が鳴いている。熊は見えないがどこかにはいそうだ。色々な事を考えていると誰もいない沢の中で非常に寂しくなる。
 しかし、アサヒのスーパードライを一飲みした途端、妙に楽しくなってきた。やはりアルコールはありがたい。石川さゆりの「能登半島」を歌いながらツエルトを張り終え、米を炊き、カレーをゆで、ソーセージなどを囓りながら夜の闇を待つ。闇の到来と共に眠り、夜中の二時に目覚め、今度は寝返りを打ちながら夜明けを待つ。

 朝はコーヒーだ。沢の朝はこれに限る。ラーメンとコーヒーを胃に流込み、胸焼けを覚えながら上流へと歩き出す。
ここまで楽勝だったのでこの先も楽勝かと思いきや、奥神童子は枝沢が分岐し、今までの踏み後も一気に薄くなる。途中、白い岩盤の上をエメラルドグリーンの水が流れる非常に美しいなめ滝を通過する。暫くしてノウナシ滝に出会う。
間違って犬取谷の文献を持ってきてしまったため、犬取谷のガイドをを読みながらノウナシ谷を推測して登るがほとんど意味がない。地図で見ると右側から巻いているようなので右方を探すと巻きらしい踏み跡を発見。ぐるっと大回りしてノウナシ滝を越える。

 沢に降りるとすぐに千手滝に出会う。登れそうにないので巻きを探す。地図を見ると左のルンゼから巻いているようなので踏み跡を探しながら枝尾根を上がる。千手滝右岸は窟が発達していてこれを大きく左に巻くのだが距離感がつかめずもうこれくらいいいだろうと右に振っていくとまた別の窟が出てきて道を防ぐ。

 下の方ではゴーと水の流れが聞こえるが先手滝を越えたのか馬頭滝を越えたのか見当が付かない。小一時間ほど道を探すがどうしても拾えないので沢に45度で
合流する方向に降りる。やや強引に降り、やっと沢に戻るがすぐにまた滝だ。
馬頭滝はすでに巻き終えたはずだがと思ったがよく見ると沢の左に馬の頭のような岩がある。まさか越えたはずの馬頭滝ではと思ったがそれだった。

 手の着けられない滝ではなく、右側よりまた巻いて越え、ザイルを出して降りる。此の辺りからばててきたが、気持ちは早く行かねばと焦りだした。
さて、暫く小滝を楽しく越えていくと現れたのは地蔵滝25mだ。これは容易に右側より越える。そのしばらく先で沢の分岐に着く。左のハリンド谷にそそられるが時間を考えると右の脇の宿谷が無難だ。選択を誤らぬようたばこを一服する。

 ここは下山の時間を考え右に行こうと決めるが一瞬左に行こうとしてしまう。やばい、さっき右に決めたんだと気を取り直し歩き出す。なおも暫く美瀑が出てきたので沢もこれで終わりと素っ裸になって冷泉でくつろぐ。くつろぎすぎたか此の辺りから腹の具合がおかしくなってきた。奥駆道合流直前まで沢が続き、イヤな藪漕ぎもほとんどなく登山道にでた。12時。

 地図上の距離は短いが、ここまでに5時間もかかってしまった。水と行動食でランチを取り、12時20分出発。先の長い縦走へと歩き出す。5時間は掛かりそうでぞっとするが他にまともな下山道もないので行者還岳へとひたすらアップダウンを繰り返す。大普賢から国見岳にかけては鎖、鉄梯子の連続でスピードが上がらない。
数年前、幸内さんとmtbを担いでよくこんな道を行ったもんだと感心する。へろへろになりながら登り降りを繰り返し行者還の無人小屋に16時到着。

 単独なので結構テンポよく歩いたがパーティならプラス1時間は掛かるだろう。行者還岳から西に点線の道が2本地図では伸びているが、1本目は気づかずに通過。2本目の大川辻から降りる。踏み後はやや不明瞭。所々にテープ有。それを広いながら降りるがいつも通り途中からテープが消える。この辺からは夕暮れとの競走でテープよりもコンパスで方向を確認しひたすら降りる。途中で絶壁が出てきたらまたザイルで降りなければならない。よくわからない涸れ沢を降り、約1時間で広い川に合流し、一安心する。

 20分ほどで国道沿いの吊り橋に出た。吊り橋を振り返ると立看板に「最近登山者が熊に襲われました。注意して下さい」と書いてある。おー怖!
単独ではどうしても黙々とスピードを出して歩くので熊に会う確率も高そうだ。
山では食物連鎖で熊に負けるという野生を再認識させられる。車デポ地着17時20分。あーしんどかっった!

 NOTES:
 最後の下山路ははっきり言って必死でした。目が悪いのに加え、深い樹林帯のなかで日没を迎えたら、崖や岩場もわからない。おそらく下手に動き回るより、その場でじっとして行動食を食べながら朝を迎える方を選ぶだろう。(ビール1缶あれば最高だが)周りは心配するだろうが一晩じっとしているのはそれほど危険ではない。そのためには計画書の最終下山連絡は余裕を持って翌日10:00としたい。
 (当日夜10:00では危険を冒して降りてこなければならなくなる)
   単独での夜の藪こぎは本当に危険だ。



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